日本語講座 05 「誤用4・用法」2010/03/22 更新

勘違いによる使い方の誤りです。

多分簡単でしょう。
誤りの箇所を指摘して、言わんとする内容に沿って言い換えてください。

解答・解説はからご覧ください。

01 それは聞いている最中から後味悪い話だな。
02 成績を上位に保つには、並大抵の努力が必要です。

03

彼の話を聞いていたら、気の毒でとりとめもなく涙が出てきたよ。
04 その言葉は私の心に一抹の幸福感をもたらしました。
05

あいつはお坊ちゃん育ちで、まったく世間ずれしているよ。

06 彼のことだ、そんなことを言ったら本当に帰ってしまうとも限らないよ。
07 彼はまじめに修行してきたから、海千山千どんな料理でもこなすよ。
08 水害のときは水着ではなくて着の身着のままで泳ぐから疲れるよ。
09 ここで会ったら三年目、本当に懐かしいね!
10 許可無き者以外立ち入り禁止!

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題1       

それは聞いている最中から後味悪い話だな。

「後味」は、

飲食のあと、口の中に残る味。あとくち。

物事が済んだあとに残る感じや気分。「事件は解決したが、―が悪い」

(大辞泉)とある。

この場合、2の「物事が済んだあとに残る感じや気分」の方である。
「物事が済んだあと」なのだ。
物事をしている最中に覚える感覚は「後味」とは言わない。
言いたいことはこんなことであろうか。

「それは聞いている最中から気分の悪い話だな。」
「それは聞いている最中から
胸くそ悪い話だな。」

それでも「後味」を使いたいならば、
最後まで聞き終わった感覚を予想した表現も可能。

「それは聞いていても後味悪そうな話だな。」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題2      成績を上位に保つには、並大抵の努力が必要です。

並大抵(なみたいてい)は大辞林には次のようにある。

   ひととおり。普通。多く下に打ち消しの語を伴って用いる。
      ―の苦労ではない
      
―なことでは太刀打ちできない

「成績を上位に保つには、並大抵の努力では足りないであろう。」

こんな場合には次のような慣用表現もある。

「成績を上位に保つには、人一倍の努力が必要です。」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題3      彼の話を聞いていたら、気の毒でとりとめもなく涙が出てきたよ。

「とりとめもなく」は大辞林には次のようにある。

   (話などの)要点やまとまり。
       話に―がない
       
 ―のない話


たとえば、「久しぶりに帰郷した娘は、母親に向かってとりとめもなく話し続けた。」
のように使う。

「とめどもない」の誤用であろう。

 とめど【止め処】
  
とどまる所。終わり。限り。際限。「とめど(も)ない」「とめどがない」の形で用いる。

「彼の話を聞いていたら、気の毒でとめどもなく涙が出てきたよ。」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題4      その言葉は私の心に一抹の幸福感をもたらしました。

「一抹」は大辞泉には次のようにある。

   《絵筆のひとなすり・ひとはけの意から》ほんのわずか。かすか。
     「―の不安が残る」

通常、否定的ニュアンスで使われる。
   「宴会が終わったあと、帰り道で感ずる一抹の寂しさ・・・・」

これはやはり「幸福感」とは似合わない。

「その言葉は私の心にささやかな幸福感をもたらしました。」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題5      あいつはお坊ちゃん育ちで、まったく世間ずれしているよ。

「せけんずれ」は大辞泉には次のようにある。

   せけん‐ずれ【世間擦れ】
     [名](スル)実社会で苦労した結果、世間の裏に通じて悪賢くなること。
       「―していない人」
 

「すれる」と「ずれる」の混用。
「世間の常識からずれている」つまり「世間知らず」の意味に使ってしまったのであろう。

「あいつはお坊ちゃん育ちで、まったく世間知らずだよ。」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題6      彼のことだ、そんなことを言ったら本当に帰ってしまうとも限らないよ。

思い込みによる単純ミス。
「〜とも限らない」は、否定形に接続して使われるのが正しい。
「〜ないとも限らない」である。

「彼のことだ、そんなことを言ったら本当に帰ってしまわないとも限らないよ。」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題7     彼はまじめに修行してきたから、海千山千どんな料理でもこなすよ。

問題5の「世間ずれ」と同じく、意味の誤解によるミス。

「海千山千」(うみせん・やません)  大辞泉によると次のようにある

   《海に千年、山に千年すんだ蛇(じゃ)は竜(りゅう)になるという言い伝えから》
   世間の経験を多く積み、物事の裏表を知り抜いていて悪賢いこと。
   また、そのような人。したたか者。

「まじめに修行してきた」ものに対して「したたかもの」はかわいそうである。
「海のものでも山のものでも何でも料理できる」と言いたかったのであろうか。

他の言い方もあるかもしれないが、
「彼はまじめに修行してきたから、
山海の珍味、どんな料理でもこなすよ。」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題8     水害のときは水着ではなくて着の身着のままで泳ぐから疲れるよ。

これも意味の誤解によるミス。

「着の身着のまま」(きのみきのまま)  大辞泉によると次のようにある

   [連語]いま着ている着物以外は何も持っていないこと。
    「―で焼け出される」

「火事で逃げるときなどに、家財道具も預金通帳も何も持ち出せず、
いま着ている衣服だけで逃げ出す」

そういう状態をさしている。

「着衣のまま(服を着たまま)」という意味に誤解しているのである。

「水害のときは水着ではなくて着衣のままで泳ぐから疲れるよ。」
「水害のときは水着ではなくて
服を着たままで泳ぐから疲れるよ。」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題9     ここで会ったら三年目、本当に懐かしいね!

これも意味の誤解によるミス。

大体元の文も違っている。

「此処で会ったが百年目」である。

  大辞林によると次のようにある

   ここで出会った今、命運が尽きたと思え、の意。
   探していた敵などに出会った時にいう。

時代劇で親のカタキに出会ったときなどに言うせりふである。

どう言い換えたらよいのか迷うところだが・・・。

こんなところで出会うなんて、三年ぶりだなあ、ほんとうに懐かしいね」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


問題10     許可無き者以外立ち入り禁止!

強調しようとして「重言」どころか意味が逆になってしまったミス。

この文を素直に解釈すると、許可のあるものが入れなくなってしまう。
許可のないものだけが入れる、ということになる。

許可無き者立ち入り禁止!」
無許可者立ち入り禁止!」
許可者以外立ち入り禁止!」

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。

Crane Top Page に 直行