マジック・ペーパークラフト No.26

一見不可能図形に見える。
テレビでマリック氏が紹介していたと聞いた。

自分でも作ってみた。

作り方

意外と簡単であった。
色紙は具合がよくない。
裏表が同色の紙がよい。
切るラインは上下の中央まで。

折る角度は90度。
指定どおりに折れば、自然にできてしまう。

さて、面白いなあ、で終わっては、
「数楽家」の名前がすたるのである。
応用で作ってみた。

ここで「数学」が出てくる。

問題:「垂直に立っている紙をK本立てるには切り込みが何本必要か。」

                         ( 例えば、5本立てるには、切り込みは15本必要なのだ。 )

もちろん、証明が必要であることは言うまでもない。

式は簡単に推定できるし、証明もさほど難しくはない。

証明と考察

K本立てるのに必要な切り込みの数を、N(K)とする。

T  一本立てるには切り込みは3本必要。 これは、やってみれば自明である。

すなわちK=1のとき、N= つまり N(1)=3 。 

U  今N(K)本の切り込みにより、K本立っているとする。

  端に少し「空白」の部分を作っておく。

V  右の空白の部分にもう一本立てるには、3本切り込みを増やせばよい。                   

最初と同様に折り曲げればもう1本立つ。

W  よって、N(K1)N(K)+3 、 公差3の等差数列になる。
   
N(1)=3 より N(K)=3K

  よって、K本立てるには、3K本の切り込みが必要である。

ただし、切り込みは向こう側とこちら側、交互に入れなくてはならない。

  考察
  向こう側にa本、手前側にb本、交互に切り込むとき、これを(a,b)と書こう。
 最初に示したように、K=1のときは、(1,2)である。
 

 K=1,2,3,・・・・・ のとき、 

  (1,2)、(3,3)、(4,5)、(6,6)、(7,8)、(9,9)、・・・
合計  3    6     9    
 12     15     18   ・・・

 さて、向こう側、手前側の切り込み数を、それぞれKで表すことはできるであろうか。 

 向こう側  1,3,4,6,7,9,101213151618,・・・・
 手前側   2,3,5,6,8,9,
111214151718、・・・・

  ガウスの括弧、[ ]を使えばできるだろうと予測するのだが・・・。  

 解答例  ふ〜っ、頭が固くなったなあ、1日掛かってしまった。

  本立てるとき、向こう側の切り込みの数を、
            手前側の切り込みの数を、、とする。

 ガウスの括弧を使った場合( 中を計算して、小数以下を切り捨てて整数にする )

    

 ガウスの括弧を使わない場合

    

補足

「西三数学サークル」で発表したら、
「随分昔からあるよ、鶴さん知らなかったの?」と言われてしまった。
え〜っ! 知らなかったよ、今まで。
なんか、意気消沈してしまった。
「会議室で、名札に使うこともあるよ。」とも言われた。
こんな感じかな。


どうやらMr.マリックが初めて考案したものではないらしい。
しかし、ちょっとしたことまでマジックのネタに取り入れてしまう、
そのアンテナの高さは、さすがプロだな。

「知っていたけれど、二本、三本立てようとは思いつかなかった、
  その気になって、おまけに等差数列まで導き出したのはさすが鶴さんだね。
と言ってくれた人もいて、やっと嬉しくなったのである。

  以上

 Crane Top Page に 直行

戻るにはブラウザーの『戻る』をお使いください。